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【2024/04/24 23:54 】 |
C-1-1
C-1
*ネコミミをよく観察する
*ネコミミのそばでつぶやく

>ネコミミをよく観察する(C-1-1)

キイチ「…なぁ、モモ」
モモ「…な、なに」
キイチ「もう少しこっちに寄ってくれないか」
モモ「…寄ってくれ、って…え?なな、なんで」
キイチ「いいからさ」
モモ「うぅ」
モモ「…あやしい」

 少したじろぐモモ。
 疑いのまなざしをジリジリと俺に向けてくる。

キイチ「おまえなぁ」
キイチ「俺だって、おまえを治そうと真剣なんだぜ」
モモ「えっ…」
キイチ「だって」
キイチ「ネコミミ生えた妹なんて、人に紹介できないからな」
モモ「む。」
モモ「なにそれ」
キイチ「いいから。こっちこいって」

 ぐいっ

モモ「あっ…いたい」
キイチ「ふむふむ」
モモ「ちょ、ちょっと…!」
モモ「はなしてようっ」
キイチ「むむっ」

 ネコミミの中ををじっと覗き込む。
 ツンツンした毛でびっしり覆われていて、中の方まで良く見えない。
 中の方の構造が、実に気になる。
 さらにモモをひきよせて、ネコミミに息が吹きかかるぐらいの距離まで顔をもってきた。

モモ「ちょっ、や、やめてってば」
キイチ「むむぅううっ」
モモ「あぅっ」

 ビクンッ
 モモの体が一瞬跳ねた。

モモ「み、耳元でしゃべらないでーーっ」
キイチ「耳元って…これ、ネコミミだぞ」
モモ「どっち、どっちもいっしょ!」
モモ「そばで喋られると、くすぐったいーっ!」
キイチ「そうかそうか」

 ビクンッ

モモ「ううううっーーーっ」

 …心なしか、ネコミミが前よりツンっと立っている気がする。

キイチ「わるいわるい。」
キイチ「じゃあ、これで最後にするから」
モモ「えっ?」

 俺は軽く息を吸い込むと、モモのネコミミに向かって、やさしく吹きかけた。
 フーーーーッ

モモ「にゃうっっ」

 ビクビクッ

キイチ「おぉ!」

モモ「ううっ…っ!」
キイチ「今、なんって言った?」
モモ「うううーー」
モモ「何てことするの!」
モモ「お兄ちゃんひど」

 フーーーーッ

モモ「にゃうっ」

 ビクビクッ

キイチ「おぉ!」
キイチ「いま、にゃうっ、って言った?言ったな!?」
モモ「うううーーー」
モモ「そんなの知らないーっ」

 フーーーッ

モモ「にゃうっ」

 ビクビクッ
キイチ「にゃうっ!」
キイチ「だって…」
モモ「うう…」
モモ「なんでぇ…」
キイチ「モモ…」
キイチ「お前…」
キイチ「ネコになったんだなぁ…」
モモ「ううっ…」
モモ「もうやだぁ…」
モモ「体が変に硬くなっちゃって、ちからが抜けないよぅ…」

 なみだ目で俺に訴えてくる。
 つかんだモモの腕が、細かく痙攣しているのに気付いた。
 まるで脅えてる子犬のようじゃないか。
 いや、すでにもうネコになりかけているんだったな。
 いつもクールなモモが、見知らぬ感覚に脅えてる姿はちょっと新鮮だ。
 これはこれで可愛げがあるが、かわいそうにもなってきた。
 
キイチ「…どうしたもんかな」

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【2009/10/17 21:45 】 | | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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