…長い夢を見ていたような気がする。
「……ぃちゃ…」
あぁ、いつもの、あの声が聞こえる。
「……に…ちゃん」
…もう…いやだ…。
「…きて…ねぇ、おきて…」
「…ねぇ!」
妹「お兄ちゃん、起きてったら!!」
兄「うぉっ!!!!」
兄「なななななななんんだぁぁ!」
兄「何がおこったぁぁぁ!!!」
妹「ねぇ、大変!大変なんだって!」
兄「…何が大変なんだっ!」
妹「私の顔見て!」
見ないor見る
…なんだ?
妹の頭に…
ネコミミ…?
兄「…俺、夢でも見てるのかな」
妹「夢じゃない」
妹「私も何度もそう思ったけど、夢じゃないの!」
兄「…いや、だって」
バチーンッ!
兄「ぐぇっ」
妹の強烈な平手打ちが、俺の右頬にクリティカルヒット。
兄「殴られた…」
当然痛いし、思い切りやりやがって…ヒリヒリしするぜこんちくしょう。
妹「だって、夢とか言うから」
兄「夢を確認するために殴るとか、もう古いから」
妹「お父さんに殴られるのに比べたら、全然でしょ」
兄「その理屈なら、俺もお前を殴っていい事になるなぁ?」
妹「殴る蹴るとか…お兄ちゃん、野蛮…」
…いくら妹でも、調子に乗りすぎだぜ…。
殴るor蹴る
兄「もうおこったぞ♪」
兄「必殺☆パンチ!」
ぺしっ
俺の最弱パンチが、妹に炸裂した!
妹「…えー」
妹「どう反応すれば」
兄「…大切な妹を、傷つけられるわけ」
兄「…ないじゃん」
妹「きもい」
ぐさっ
兄「ぐぼはっ!」
兄「げほっ…げぼぼ」
…ど、どうした。急に、体が…っ!
妹「お兄ちゃんきもい」
兄「ぎゃあああああああ!!」
…バタッ
…
……
…長い夢を見ていたような気がする。
「……ぃちゃ…」
あぁ、いつもの、あの声が聞こえる。
「……に…ちゃん」
…もう…いやだ…。
「…きて…ねぇ、おきて…」
「…ねぇ!」
妹「お兄ちゃん、起きてったら!!」
以下略
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